ご挨拶

金沢大学宮本賞実行委員会委員長
金沢大学理事・副学長
三浦 要

宮本賞は、本学名誉博士の宮本憲一氏からのご篤志を原資として、金沢大学が2024年(令和6年)に創設した賞で、財政学、地域経済学、自治論、環境論等の社会科学分野で顕著な成果を挙げた研究者に対し、その功績を讃えて顕彰するものです。
本賞が、社会科学分野での優れた取り組みを多くの人々に広く知っていただく契機となり、また、当該分野における学術研究のさらなる発展と研究者の裾野の拡大につながることを期待しております。

宮本憲一先生からのメッセージ

金沢大学名誉博士
宮本 憲一

宮本賞の意義

地球環境問題など環境問題は最も重要な国際政治問題になっていますが、この社会科学の本格的な研究が始まって、まだ半世紀もたっていません。日本では1989年私の『環境経済学』(岩波書店)が経済学では最初の出版であり、環境経済学会はその後結成されました。このようにまだ新しい分野で、課題は広がっているので、若い研究者の活動が求められます。また環境の市民運動も70年代から始まっていて、社会運動として注目されるのは近年のことです。同じように地域経済や地方自治の分野も問題の深刻な状況に比べ、研究が本格化して、半世紀しかたっていません。
このような状況のなので、金沢大学がこの新しい分野の研究や運動を開拓するために表彰制度を作っていただいたことに感謝いたします。