歴代受賞者・ギャラリー

第1回受賞者

図書の部[受賞者1名]

[氏名]
星野 高徳 氏
(琉球大学 国際地域創造学部 教授)
[題名]
『屎尿処理の近現代史ー汲取から下水処理への転換』日本経済評論社(2024年)

本書は、19世紀末から20世紀前半の東京市、大阪市、名古屋市における屎尿処理に焦点を当て、屎尿の経済的価値が変化した要因、東京市、大阪市、名古屋市の介入過程を明らかにするとともに、戦後の下水処理化の過程について考察した研究書です。屎尿といういわば「下流」のリサイクルを歴史的にとらえ、現在の課題までつなげた意欲作であり、同様の課題を掘り下げた類書がほとんどないテーマの着眼点、広範な関連文献からの情報収集、当時の報告書や統計等を用いたオリジナリティの高い研究だと評価されました。

論文の部[該当なし]

市民活動の部[受賞団体2団体]

  • [団体名]
    NPO法人愛のまちエコ俱楽部

    [活動内容]
    琵琶湖の水質悪化・赤潮発生の抑制に向けた「石鹸運動」と多彩な「菜の花エコプロジェクト」の展開

    琵琶湖の水質悪化・赤潮発生を食い止めようと、リン入り合成洗剤から環境にやさしいせっけんへの転換を呼び掛ける「せっけん運動」に取り組んできた団体です。「せっけん運動」にとどまらず、回収した廃食油によるせっけんづくりや廃食油からのバイオ燃料精製、菜種栽培とそれによる菜種油製造、農業で排出されるもみ殻を炭化した土壌改良剤の製造など、多様な「菜の花エコプロジェクト」に展開していることが高く評価されました。

  • [団体名]
    沖縄環境ネットワーク

    [活動内容]
    平和を求める「沖縄のこころ」と「環境の維持可能な発展」とが織りなすサスティナブル・エリアの形成に向けた課題解決

    平和を求める「沖縄のこころ」と「環境の維持可能な発展」とが織りなすサスティナブル・エリアの形成に向けた課題解決に取り組んでこられ、国内外の環境NGOとの草の根交流・連携を行ってきました。厳しい諸状況に置かれてきた沖縄を拠点にし、一貫して「平和・環境・自治・人権」という、21 世紀における最重要課題への地道な取組みを進めてきている点が特に高く評価されました。